■治験例(14)ドライアイ

30代女性。職業;会社員
身長155cm,体重55kg お酒:○,タバコ:×
【悩み】

半年前から、海外(フランス)へ転勤。その後、目の疲れが激しくなった。

頭がパンパン、膨らんだ感じ。もちろん、目薬は欠かせない。

 

【視診・問診・検査】

*表情は、穏やか。日常生活には、支障なし。

*血圧;110/65(脈拍75

*デスクワーク中心の仕事。本に比べ、室内の照明が暗い

*眼の渇きも、悪化。一日に何度も目薬をさす。

*視力0.03(両側とも)
*
既往歴;手術等も無し。

 
*
視診;立位/座位とも、右肩上がり
*
稼働域検査(頸部);右回旋/右側屈に制限あり。
*
稼働域検査(肩部);両側外転に制限あり。
*
稼働域検査(腰部);制限なし。

 

【方針】
 デスクワーク(パソコン:PC業務中心)は、ただでさえ目の疲労度は大きい。しかも、暗い照明。

照明の暗い部屋は、欧州では当たり前らしい。

現地の人たちは、彩(円盤型をした、いわゆる黒目の部分)の色の違いから、問題がないのだろう。

 

突然ですが、トンネルから出た直後を想像して下さい。

トンネルに入る前は何ともなかった外の景色が、急に眩しく感じる。

 

すなわち、暗い所に入ったため、明かりを求めて瞳孔は開いた。

これを暗い照明の部屋で、PCを見続けていると

同じ現象が起こる(瞳孔は開き続ける)。

 

まばたきの回数も、減ってくる。そのため自然と、目は乾燥しはじめる。

  

①結膜 ②角膜 ③瞳孔 ④虹彩 ⑤上直筋
⑥硝子体 ⑦網膜 ⑧視神経 ⑨強膜 ⑩下直筋
⑪水晶体 ⑫毛様体小体 ⑬毛様体

  

(左記 目のイラストは、『目の解剖・構造と働き/いたわりどっとねっと』より)

瞳孔が開くときは、「瞳孔散大筋」が収縮する。

開き続けていると、それを維持する筋肉が収縮し続けるため“筋緊張(=コリ)”が起こる。

そのコリが大きくなるにつれ、周辺を流れる液体(眼房水)の流れが

遅くなる(滞留する)。

  

眼房水の役目は、血管のない水晶体や角膜といった目の組織に栄養することである。

また、一定量で排出されるため、滞留すると周辺部にどんどん溜まってくる(=パンパン)。 

よって、「適正な循環」が必要となる。

 

【施術】

脳セラピー。

脳脊髄液(CSFの循環を目的とし、眼房水の速やかな排出を目指す。

  

眼房水は、⑬毛様体でつくられ、③瞳孔を通って、④虹彩と②角膜のなす角へ。

そして、シュレム管を通過し、渦静脈→全身の静脈へ流れていく。

この循環を適正化する。

 

【結果】

3回施術したことで、ドライアイの症状は治まり

目薬も一日数回、使用する程度にまでなりました。

 

【指導】

◎ 部屋の明るさ

・ 窓際へ移動する。

・ 部屋全体の照明を明るくする。

・少ない照明しかなければ、その照明の近くに座るようにする(上司にお願いする)

など、『明るい(労働)環境』づくりに取り組む。

 

◎ 凝視しない

仕事など集中してしまうと、パソコンの前に12時間。と長時間、座っていることになる。

そうならないためにも、タイマーなどで定期的に外の景色を見るようにする。

 

○ 目の体操

目をゆっくり、大きく回す。 上→右→下→左→上

といった感じで。これは通常、①目を開けて行っていると思う。

これを②「目を閉じて」行う。閉じることで、開けたままでは伸びにくかった動眼筋ストレッチされる。

こまかい説明よりかは、まずやってみよう!

①②を比較してもらえば、一目瞭然!

 

コリが取れれば、血流も改善していきます。

 

 ※ 注意:この【施術】法は万人向けではありません。

 ⇒ このように当院では、個々人に合わせて【施術】法を選択しますので、施術前には必ず【問診】【検査】そして、【施術】法の確認(説明・合意)を行います。

   

この内容についてご不明な点は、電話などでお尋ねください。

症状の悪化を未然に防ぐために、医療機関でのレントゲン/血液・尿検査も併用しています。

 代表☎: 076-224-0220   お急ぎ☎: 090-2838-1078