■治験例(13)閉経後の肩こり

50代女性。職業;専業主婦
身長155cm.体重50kg お酒:×.タバコ:×

 

【悩み】

最近、肩コリがはげしい。運動不足のせいか、しょっちゅう子どもに肩をもんでもっている。どうしても我慢できない時は、マッサージ屋さんに行く。マッサージに行った日は、多少ましだがすぐにまた凝ってくる。
やはり、年のせいかしら・・


【視診・問診・検査】
*
問診中の表情は、明るい。

*血圧;115/60(脈拍75

*既往歴;手術等も無し。

*普段の姿勢:動き回る(家事程度)。

*趣味・運動;散歩、ラジオ体操

*熱感;無し。
*
稼動域検査(ROM);目立った制限なし。

 

【方針】
筋肉の目立った凝りもない。
家庭や近所付き合いによる「ストレス」が原因かもしれない。「横隔膜」の緊張による”肩コリ感”の可能性もあるが日頃から運動をしているため、可能性としては低い。


※ 横隔神経が頸椎4(C4)から出ている。C4領域はちょうど肩周辺を支配しているため、まれに「横隔膜の緊張(コリ)」を「肩コリ」と勘違いすることがある。

 

よって、会話をしながら「ストレス」がどれくらい取り除かれ、結果「肩コリ」に変化が生じるか、検証する。


【施術】
うつ伏せ、あお向けで肩周辺のトリートメント。
(手掌押圧、ストレッチ、肩甲-肩関節牽引法、頸椎牽引法など)


【検証】
ずばり

「肩コリ感」は、変わらない」と。

 

そこで、方針変更。
「精神的ストレス」が原因でも無さそう。そこで、
中国4000年の技 ”ツボ(経絡法)”

を取り入れることにした。まずは、あお向けで膝立て。お腹の触診を行う。へそ周辺に圧痛あり(若干、右側がきつい)。そこで、”脾経右側”に問題点がないか探る。すると、血海(けっかい:やや膝上。内側)右側に鋭い圧痛感あり。念のために、三陰交(さんいんこう)、陰陵泉(いんりょうせん)にも、右側に違和感があった。

 

そこで再度問診。
・・やはり一致した。
「肩コリを感じやすくなった時期」と「閉経の時期」が。

 

本人も足のツボを押さえた後は、表情が一転。
  「肩が
ふんわりと、やわらかくなった」と。


【分析】
閉経すると、「女性ホルモン」の分泌が大きく変化し、体調も大きく変化する。この女性の場合は”肩コリ”という症状で現れたのだろう。

 

【指導】
閉経という事実は、しっかりと捉えなければいけないと思う。しかし、
今後の対応として「女性ホルモン」補充療法という選択肢もある。ただ、乳がん発症のリスク上昇など、弊害も伴なう。専門機関との連携で、今後の対応を考えていくのが望ましいと思う。


※ 注意:この【施術】法は万人向けではありません。
 ⇒ このように当院では、個々人に合わせて【施術】法を選択しますので、施術前には必ず【問診】【検査】そして、【施術】法の確認(説明・合意)を行います。
   
この内容についてご不明な点は、電話などでお尋ねください。
症状の悪化を未然に防ぐために、医療機関でのレントゲン/血液・尿検査も併用しています。

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