■治験例(12)右手のシビレ

40代男性。職業;音声さん

身長170cm.体重70kg お酒:○.タバコ:○

 

【悩み】

2か月前から、上を見るさいに右手がしびれるようになった。

病院では、「頸椎(ケイツイ)」のせいだろう、と言われた。

 

【視診・問診・検査】
*
仕事への取組みは、前向き。

*血圧;125/70(脈拍70

*既往歴;手術等も無し。

*良くとる姿勢:ガンマイクを持つ(長時間同じ姿勢)。

*熱感;無し。
*
稼動域検査(ROM);右肩関節の前後屈、頸部左回旋・左側屈に制限あり。

 

【方針】
「頸椎」も勿論気になるが、稼働域検査より「
右肩関節」「頸部全面の圧迫」も気になる。

どの動作(動き・角度)でシビレが消えるかを検証する。

 

【施術・分析】
伏臥位(うつぶせ)時に、肩甲骨あたりを押さえると、右手にシビレが発生。

「触れている背骨の高さ」と「シビレの位置」が一致しない。

 ・・・なぜだろう?

 

これは、筋緊張している胸の筋肉が、背中を押されることでさらにで

胸の筋肉(大胸筋)が伸ばされる

そうすることで、大胸筋の下を走る神経が圧迫され、痛み・シビレといった信号が脳へ運ばれるのだろう、と考えた。

 

仰臥位(あお向け)で、「胸部」を触診。

左右差が激しい。あわせて、「頸部」も触診。こちらも右側(前斜角筋・

胸鎖乳突筋)にかなりの緊張があった。おそらく、肋骨1番に付着して

いる筋肉(前斜角筋)が緊張することで、上方に引き上げられた。

そうすることで、手に走る「神経」が、鎖骨と肋骨1番の間に

挟まれたのだろう。

 

筋肉の緊張度から推測し、頭と上腕を(他動で)動かしてみた。

すると、男性から「その格好は、ふだんガンマイクを持つ姿勢だ」と。

 

 

「頸椎」の伸展時圧迫も否めないので、頸部の牽引

「前斜角筋・胸鎖乳突筋」のカウンターストレイン。およびストレッチ

「大胸筋」のトリガーポイント療法

上記を実施。

 

【術後の感想】

「右手がスーッと抜ける感じ。

ちょうど、”ミント”を食べた直後の感覚」と話してました。

ミントガムを食べた後のように、表情はとても爽やかでした。

 

【指導】

仕事中の姿勢が原因なら、仕事を続ける限りシビレは続くだろう。

(加齢も影響してくる)

しかし、負担の起こりやすい部位(右肩周辺部)をサポートしてあげれば

負担は軽減する。たとえば、腕をゴムバンドなどで縛ったり、あご下に

ゴムボールなどを挟んだり。

 

また日々、疲労した部位に「緩やかな急性炎症」が起きている。

よってその日の疲れは、その日のうちに!

ジェルタイプの抗炎症剤(アンメルツなど)」を塗ることで、悪化速度は

抑えることができるだろう(シップは部位的に落ちやすいので、今回は

塗るタイプを提案)。


※ 注意:この【施術】法は万人向けではありません。
 ⇒ このように当院では、個々人に合わせて【施術】法を選択しますので、施術前には必ず

【問診】【検査】そして、【施術】法の確認(説明・合意)を行います。
   
この内容についてご不明な点は、電話などでお尋ねください。
症状の悪化を未然に防ぐために、医療機関でのレントゲン/血液・尿検査も併用しています。

ガンマイクとは、こういうものです)

 

写真は「独立行政法人情報処理推進機構HPより

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